日本国内の取引では、注文書に対して請求書を発行します。
海外からの注文も同様に、取引先に請求書を発行します。
海外への請求書はインボイス(Invoice)と言います。
インボイスは、純粋な請求書という役割だけではなく、運送の際の送り状の役割も果たしています。
この送り状としての役割として、輸出・輸入の際の税関への申告用書類があります。
このインボイスですが、消費税の記載は不要です。
日本国内の取引だと、請求書に消費税を記載します。請求先からは消費税も含めて支払いをしてもらいますよね。消費税は、日本国内で消費されるものに対して課税されています。
海外に出荷されたものは、日本では消費されないので日本の消費税は課税対象外になります。
海外の取引先は、自分の国に輸入する際、現地の税関で輸入申告を行っています。
各国の輸入税関で通関をする際、インボイスの金額に基づいて、消費税が取引先に請求され、取引先は税関に支払いをしています。
そのため、こちらから請求をする必要はないということです。
消費税率は国により違いますし、こちらで関知する必要はありません。
なお取引先によっては、インボイス金額をアンダーバリュー、つまり低い金額で記載してくれとお願いしてくることがあります。
これは、消費税または関税がインボイス金額によって決定されるため、低い金額にしてもらえれば税金を低く抑えることが出来るからです。
アンダーバリューに対応することは、違法になりますので、断りましょう。
また、商品サンプルなど請求が発生しない製品を送る場合でも、インボイスには相応の金額を載せる必要があります。
このサンプルに関しても、現地税関ではインボイス価格に基づき、消費税を課すようになっています。
インボイス上に、『Non commercial value. Value for customs only.』(販売用ではありません。税関申告用価格です)と記載するのはそのためです。
参考になれば幸いです。
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