「ちゃちゃっとやってくれればいいから」
海外営業時代、社内で文書翻訳を頼まれた時に言われた言葉です。
英語ができるんだから、海外関連のことは何でもすぐにできるだろうと思われ、通常の仕事に加え、別の部署から急ぎでやってくれとお願いされることはよくありました。
取扱説明書に近く使用の安全に関わるような内容だったため、そんなに簡単にできるような文書ではありませんでした。
正直、プロの翻訳に依頼してほしいと思っていました。
でも小さな会社で働いていると、業務範囲が曖昧で人もいないため、こういったことはよくありました。
こちらも社内的な立場が上ではなかったので、強く言い返すこともできず・・・・・・
今考えれば、上司や課を通せばよかったと思うのですが、経験も少なかったので、そんなものかと対応していました。
英語ができるからといって、海外に関することは何でもかんでも上手にできるわけではありません。
例えばこんなこと。
- 外国人のお客様との商談
- お客様との契約、注文などの条件交渉
- お客様と社内の間に入り、要望を伝達・調整する
- 商品情報を翻訳する などなど
これらは英語ができるから、すぐできるようなものではありませんでした。
海外営業として必要なのは語学力だけではなく、調整力、交渉力、商習慣理解力、貿易の知識など様々なスキルが必要だからです。
最初に海外営業として晴れて中途入社した会社では、一緒に働くはずだった先輩が1ヶ月で退職してしまい、いきなり1人海外担当になりました。
教えてもらえると期待していたのにアテが外れました。
上司も英語ができる人ではなかったので、しばらくは1人で海外のお客様と仕事するやり方を模索し続けました。
「この経験があったから、今がある」とは言えますが、やはりあの頃、気軽に相談できる相手が欲しかったなと考えたりします。
英語ができる新人に海外のお客様の対応を任せたけれど、このままで大丈夫かなとお考えのかた、ぜひいちどご相談ください。
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