輸出販売用の価格表を作成する時、入れておく必要があることとは?

輸出ビジネス
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海外に製品を販売する時は、価格を提示する必要があります。

大きく分けて2つのパターンがあります。

  1. 見積り(Quotation)を出す
    • 単発の取引先の場合、引き合いがあった商品だけの価格を提示
    • オーダーメイド的な毎回仕様が変わる商品の場合
    • 通常の価格より安い価格を特別に提示する
  2. 価格表(Price list)を出す
    • 取引契約している代理店に取引価格を提示する
    • 販売可能な製品が全て載せてある

メールのやり取りで、価格の提示をすることも可能ですが、担当者が変わった場合に、履歴が残りにくかったりしますので、見積書または価格表を提出しておいた方がよいです。

価格表(Price List)を提示する際に、どんなことに注意しておけばいいでしょうか?

輸出用の価格表を準備する際の注意点

そもそも輸出用の価格表とは?

取り扱っている製品を一覧にし、それぞれの価格を入れたリストです。
輸出用の価格表は、一般的に英語で作成されます。
通貨はUSドルが多いですが、取引先との取り決めにより決定されます。

下記の項目が主には入っています。

  • Product description:  製品明細
  • Selling price:  販売価格
  • MSRP: メーカー希望小売価格、Maker Suggested Retail Priceの略。マストではない。
  • MOQ: 最小発注数量、Minimum Order Quantityの略。設定必要な場合

価格表を作成時、入れておく項目

価格表の有効期限

製品があまり増えなかったり、価格改定をあまりしない場合、同じ価格表をずっと使用することが可能になったりはします。ただし有効期限は入れておきましょう。

製品の供給が出来なくなったりした場合や、為替が急激に変動した場合などに価格改定の対応がしやすくなります。

入れ方例
Valid until March 31st, 2022: 2022年3月31日まで有効

インコタームズ

輸出取引をする上で、運送に関わる費用を売主・買主どちらが負担するかは重要になってきます。

価格表に載っている価格が、どこまでを含んでいるのかを価格表上に明記しておきましょう。


一般的には、日本国内の運送人に引き渡した場合または自社で運送人に引き渡した時の条件にしておきます。それ以上先の運送費用は、事前に正確に計算することが難しいため、価格表には製品のみの価格を載せることが、お互いにとってよいと思います。

入れ方例:
FCA Japan・・・日本国内の運送人に渡すまでの費用と、輸出通関費用込み
EXW Japan・・・自社で運送人にそのまま渡す。運送関連費用は含まれない

取引通貨

価格が、どの通貨に基づくものであるかを、どこか分かるように入れておきます。

特にドルはアメリカドルが一般的ですが、カナダドル・オーストラリアドルなど他にもドル通貨はあります。

誤解を防ぐため、アメリカドルの場合、US Dollarと入れておきます。

価格表のどこに入れればいいのか?

これらの項目は、全ての製品に共通するものです。

価格表はPDFで生成した場合、複数ページにまたがることもあるかと思います。どのページにもこれらの項目が記載されるような形で作成するのが望ましいです。

Price Listのタイトルが価格表の上に入ると思いますが、その下段に入れるなどすればいいと思います。

価格表を準備する際の参考になれば幸いです。

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