輸出通関の流れと、必要になってくる情報

輸出ビジネス
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日本から海外にモノを出荷する時は、必ず日本の税関で輸出通関が実施されます。
自社から出荷された後、どのような流れで通関を受け、相手の国まで行くのでしょうか?

通関手続きは業者にお願いする

自分たちで税関に対して、輸出申告をすることも可能ですが、手間もかかります。通常は運送会社(フォワーダー)に輸出申告を代行してもらうことになります。

貨物(モノ)を運んでもらう運送会社にお願いすることが多いですが、通関だけを別の運送会社に委託することも可能です。

昔は、輸出申告するインボイスの総価格によって下記のように申告価格が決まっていましたが、現在は縛りはなくなりました。ただし、業者にお願いすると同じような費用を取られることが多いです。リピーターでたくさん利用していると、1回あたりの費用が安くなったりします。

大額申告: 5,900円
少額申告: 4,200円(インボイス申告価格が20万円以下)

輸入も税関への輸入申告が必要になりますが、また別の料金体系となります。

輸出の通関申告をするために必要なもの

インボイスとパッキングリストが必要です。

また、初めてのモノを輸出する際には、特に税関(または運送会社)から内容について確認されることが多くなります。そのような場合に備え、カタログや取扱説明書などを用意しておくとスムーズです。

通関は世界共通のHSコードに基づいて実施されます

通関する際には、HSコードに基づいて税関が許可します。

「HSコード」は「商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約(HS条約)」に基づいて定められたコード番号です

ジェトロ(JETRO)ホームページより

HSコードは、世界共通のコードです。頭6桁までが、同じになりますが、7桁目以降は国により異なります。日本は9桁ですが、アメリカは10桁だったりします。

このHSコードですが、輸出申告の際には、税金(消費税・関税)もかかりません。リスト規制(いわゆる輸出規制)に該当する製品でなければ、どの区分に判定されるかはそんなに気にするものではありません。

輸出許可された後に発行される許可通知書を見ると、どのHSコードで輸出許可がされたのかを確認することが出来ます。

輸出許可が下りると海外へ発送されます

日本の輸出許可を得た貨物(モノ)は外国貨物となります。人が空港のイミグレーション(出国)で、パスポートにスタンプをもらった後と同じ状態です。

パスポート

この後、輸送を経て海外の相手の国の税関で輸入許可を得ると無事、相手の国に入ることが出来、仕入れ先に届けることが可能になります。

輸入の許可は相手の国の税関が判定します。

そのため、場合によっては日本の税関と、相手の国の税関が下すHSコードに相違が出る場合もあります。

こちらが作成したインボイスが元になりますので、インボイス上にHSコードを記載しておくという手もありますが、あくまで現地での判定になることがありますので、注意が必要です。

輸入する側としては、HSコードによって関税が変わることもありますので、必要であれば事前に仕入れ先に、現地の税関に確認を取ってもらってもよいかもしれません。

輸出通関の流れを分かっていただければ幸いです。

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